■お気に入りブログ等の最新情報■

2006年02月19日

野球のチケット。

710 :水先案名無い人 :04/05/07 23:42 ID:tUqTzXBy
幼い頃に父が亡くなり、母は再婚もせずに俺を育ててくれた。学もなく、技術もなかった
母は、個人商店の手伝いみたいな仕事で生計を立てていた。それでも当時住んでいた
土地は、まだ人情が残っていたので、何とか母子二人で質素に暮らしていけた。

娯楽をする余裕なんてなく、日曜日は母の手作りの弁当を持って、近所の河原とかに
遊びに行っていた。給料をもらった次の日曜日には、クリームパンとコーラを買ってくれた。

ある日、母が勤め先からプロ野球のチケットを2枚もらってきた。俺は生まれて初めての
プロ野球観戦に興奮し、母はいつもより少しだけ豪華な弁当を作ってくれた。

野球場に着き、チケットを見せて入ろうとすると、係員に止められた。母がもらったのは
招待券ではなく優待券だった。チケット売り場で一人1000円ずつ払ってチケットを買わ
なければいけないと言われ、帰りの電車賃くらいしか持っていなかった俺たちは、外の
ベンチで弁当を食べて帰った。電車の中で無言の母に「楽しかったよ」と言ったら、
母は「母ちゃん、バカでごめんね」と言って涙を少しこぼした。

俺は母につらい思いをさせた貧乏と無学がとことん嫌になって、一生懸命に勉強した。
新聞奨学生として大学まで進み、いっぱしの社会人になった。結婚もして、母に孫を見せて
やることもできた。

そんな母が去年の暮れに亡くなった。死ぬ前に一度だけ目を覚まし、思い出したように
「野球、ごめんね」と言った。俺は「楽しかったよ」と言おうとしたが、最後まで声にならなかった。
スポンサーリンク

【感動の最新記事】
2006年02月19日13:31 | コメント(3) | トラックバック(0) | 感動 はてなブックマーク - 野球のチケット。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

  1. 2006年03月21日 07:52
    J( 'ー`)し カーチャン …

  2. おいおい 2006年07月18日 23:01
    TBSがリンカーンでパクったwwwwwww

  3. 2006年08月30日 02:00
    コノ話は泣けるわ

コメントを書く
名前:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
@をかしのおと のページアクセスランキング(過去1か月)
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。